不動産巡回管理のコストを削減するには?コピー用紙・印刷代・郵送コストの削減案を紹介!

不動産管理業務の効率化

不動産管理業界では、物件の巡回点検後に作成する報告書が今なお紙ベースで運用されているケースが少なくありません。月に数十件、多い企業では数百件にも及ぶ報告書を印刷し、郵送やファックスでオーナーに送付する。この一連の作業に、想像以上のコストと時間が費やされています。

中小企業の経営者にとって、こうした「見えにくいコスト」の積み重ねは深刻な問題です。コピー用紙1枚あたりの単価は数円程度でも、年間で数万枚を使用すれば相当な金額になります。さらに印刷機のトナー代、郵送料、封筒代、そして何より報告書作成や発送作業に費やされる人件費を合算すると、年間で数十万円規模のコストが発生しているのが実態です。

加えて、2024年の郵便料金改定により、定形郵便物の料金が値上がりしたことで、郵送コストの負担はさらに増大しています。人手不足が深刻化する中、こうしたアナログ業務に貴重な労働力を割くことは、企業の競争力を削ぐ要因にもなりかねません。

そこで今回は、不動産巡回管理のコストを、業務のクラウド化で削減する方法を紹介します。

執筆者
Raccoon開発者
牧野雄一郎

中小企業診断士・プログラマー・トライプランニング取締役
精密機器メーカーでの製造業エンジニアの出身、現在は中小企業向けフルカスタムのアプリ開発で、設計、実装、運用を全てこなすフルスタックエンジニアとして活躍中。製造業出身+診断士+プログラマーとして、経営と現場の両方にとって有益で使いやすい情報システム開発を実現していることが特徴。

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クラウド化とは?

クラウド化とは、これまで紙やExcelで管理していた情報(データ)を、インターネットがあればいつでも利用できる「クラウド環境」へ移すことです。

たとえば巡回管理の報告をExcelでしていた場合、巡回したあと、一度事務所へ戻らなければなりません。これは大きな手間といえるでしょう。また、Excelのデータを巡回先で確認することができないため、必要なときに必要な情報にアクセスできないこともデメリットです。

しかし、巡回管理業務をクラウド化しておけば、スマートフォンで報告業務を完了させることができます。

巡回後に事務所へ戻る必要もありませんし、出先で過去のデータを閲覧することもできるため、業務を効率化できるのです。

クラウド化がもたらす3つの削減効果

不動産巡回報告書のクラウド化は、単なるデジタル化以上の価値を企業にもたらします。その効果は大きく分けて3つの領域で現れます。

  • 直接的な経費削減
  • 業務効率の改善
  • 情報管理の質的向上

直接的な経費削減

直接的な経費削減では、まず用紙代・印刷代・郵送費といった物理的なコストがほぼゼロになります。不動産オーナーも、クラウド環境で巡回報告を確認できるようになるためです。

たとえば月間200件の報告書を郵送している企業の場合、報告書を1件あたりA4用紙3枚として計算すると、用紙代が月間約600枚分、印刷コストも含めれば月数千円から1万円程度の削減です。さらに郵送費は定形外郵便を使用した場合、1件あたり140円〜210円程度かかりますから、200件で月28,000円から42,000円、年間では約34万円から50万円のコスト削減となります。

業務効率の改善

業務効率の改善という観点では、報告書作成から送付までのプロセスが劇的に変わります。従来は現場で手書きメモを取り、事務所に戻ってパソコンで清書し、印刷して封筒に入れ、宛名を書いて郵便局に持ち込む、あるいはポストに投函するという工程が必要でした。

クラウドシステムを使えば、現場でスマートフォンやタブレットから直接入力し、写真を添付してそのまま送信完了です。1件あたり20〜30分かかっていた作業が5〜10分程度に短縮され、担当者は本来の業務により多くの時間を割けるようになります。

関連記事:不動産巡回報告を効率化する方法とは?デジタル化に役立つツールを解説!

情報管理の質的向上

情報管理の質的向上も見逃せません。紙の報告書はファイリングして保管する必要があり、過去の報告を探し出すのに時間がかかります。クラウド上に蓄積されたデータは検索が容易で、物件ごとの履歴管理も自動化できます。紛失リスクもなく、災害時のバックアップとしても機能するため、事業継続性の観点からも優れています。

Raccoonのような不動産管理に特化したクラウドサービスでは、これらの機能が統合されており、導入後すぐに効果を実感できる設計になっています。

クラウドツールの導入によるコスト削減額をシミュレーションする

具体的な数字で見ると、クラウド化の効果はさらに明確になります。ここでは従業員20名規模の不動産管理会社を例に試算してみましょう。

この会社では月間150件の巡回報告を行っており、1件あたりA4用紙3枚の報告書を作成していたとします。用紙代は1枚約1円として月450円、年間5,400円です。トナー代を含む印刷コストは1枚あたり約5円とすると、月2,250円、年間27,000円になります。

郵送費は定形外郵便(50g以内)で1件140円として、月21,000円、年間252,000円です。封筒代は1枚10円として月1,500円、年間18,000円。これだけで年間約30万円のコストが発生しています。

しかし本当に大きいのは人件費です。報告書の作成・印刷・郵送準備に1件あたり25分かかるとして、月150件では3,750分、約63時間を費やしています。担当者の時給を2,000円とすれば月126,000円、年間で約151万円の人件費が報告書業務だけに消えている計算です。

これらを合計すると、紙ベースの運用で年間約184万円のコストが発生していることになります。一方、クラウドサービスの利用料が月額数万円程度だとすれば、年間でも数十万円です。差し引き100万円以上のコスト削減が実現できる計算になります。

中堅不動産管理会社がクラウドツールを導入した事例

神奈川県で賃貸マンションやアパート約300棟を管理するT社では、2023年秋にクラウド型報告システムを導入しました。それまでは巡回担当者5名が毎月約250件の報告書を紙で作成し、郵送していました。

T社が抱えていた課題は、コスト面だけではありませんでした。報告書の作成に時間がかかり、オーナーへの報告が遅れがちだったこと、過去の報告書を探すのに手間取ること、担当者によって報告の質にばらつきがあることなどが問題視されていました。

クラウド化によって、まず郵送費が年間約40万円削減されました。用紙代や印刷コストを含めると約50万円の直接経費削減です。さらに大きかったのは業務時間の短縮で、報告書作成にかかる時間が1件あたり30分から10分程度に減少しました。月間で約83時間、年間約1,000時間の削減となり、人件費換算で約200万円の効果が出ています。

担当者からは「現場で写真を撮ってその場で報告書を作成できるので、記憶が鮮明なうちに詳細な報告ができるようになった」「事務所に戻ってから改めて報告書を作る必要がないので、1日の業務が楽になった」という声が上がっています。

オーナー側の反応も上々です。報告書が早く届くようになったことに加え、スマートフォンやパソコンでいつでも確認できる利便性が評価されています。「以前は紙の報告書をファイルに綴じて保管していたが、探すのが大変だった。今はキーワード検索ですぐに過去の報告が見られる」という声も寄せられています。

経営者の視点からは、コスト削減以上に「データの可視化」が大きな価値だといいます。どの物件でどんな問題が発生しているか、どの担当者がどれだけの業務をこなしているかが一目で分かるようになり、経営判断の質が向上したとのことです。

不動産管理会社がクラウドツールを導入するときに意識すべきポイント

クラウド化のメリットは理解できても、「現場の抵抗がある」「高齢のオーナーが使えるか不安」という懸念を持つ経営者は少なくありません。しかし、これらの課題は適切な準備と段階的な導入で解決できます。

現場スタッフへの配慮では、まず操作性の高いシステムを選ぶことが重要です。スマートフォンで写真を撮って数回タップするだけで報告書が完成するような直感的なインターフェースであれば、ITに不慣れな担当者でもすぐに使いこなせます。導入初期には紙とクラウドを併用する移行期間を設け、徐々に慣れてもらうアプローチも有効です。

オーナー対応については、クラウド報告と同時にPDF版をメール送付したり、希望者には紙の郵送を継続したりといった柔軟な対応が可能です。実際には、多くのオーナーがスマートフォンやパソコンを日常的に使用しており、クラウド報告を歓迎するケースが大半です。むしろ「いつでも見られる」「紛失しない」というメリットが評価され、満足度向上につながっています。

Raccoonをはじめとする不動産管理特化型のクラウドサービスでは、導入サポートやマニュアル提供も充実しており、スムーズな移行を支援してくれます。

クラウドツールの選び方

いざクラウドツールを導入するとなっても、どのようなクラウドツールを導入すればいいのかわからないという方もいるでしょう。

そのような場合は、最低でも次の3点を意識してみてください。

  • スマートフォンでの操作性
  • 報告書作成・オーナーへの送信機能
  • 月間撮影枚数と料金体系のバランス

スマートフォンでの操作性

クラウドツールを導入しても、使いづらければ現場に浸透せず、コスト削減にはつながりません。

「撮影→コメント入力→送信」の3ステップで完了するのが、理想的なクラウドツールの操作フローです。

本格導入する前に、無料デモなどを通じ、スマートフォンで操作しやすいか確認してみてください。

報告書作成・オーナーへの送信機能

真に巡回報告業務を効率化するためには、現場での撮影後。すぐに整理された報告書を作成し、物件オーナーにメールやLINEで送信できる機能は必須です。

ただ報告書を作成するだけではなく、オーナーにとっても役立つ機能があるかどうか確認してみてください。

月間撮影枚数と料金体系のバランス

巡回報告向けのクラウドツールは、月間撮影枚数によって料金が変動するケースが多いです。

たとえば一般的な中小不動産業者(300-500戸・物件数100棟)の場合、各物件につき毎月1回の点検報告書を作成すると、月間500-3,000枚程度の撮影を見込んでおかなければなりません。

予期せず高額な費用となってしまわないよう、無制限プランや大容量プランのあるクラウドツールの導入を検討してみてください。

関連記事:賃貸物件の巡回管理アプリの選び方!不動産会社向けのポイントを解説

関連記事:写真付き報告書アプリはデータ保存期間が伸びると割高になる?コスト削減のコツを解説!

不動産巡回管理を効率化するクラウドツールは「Raccoon」がおすすめ

不動産巡回報告書のクラウド化は、用紙代・印刷代・郵送費といった直接的なコスト削減に加え、業務時間の短縮による人件費削減、そして情報管理の質向上という複合的な効果をもたらします。中小企業にとって、年間数百万円規模のコスト削減は経営に直結する大きなインパクトです。

写真報告アプリ「Raccoon」は、不動産巡回業務を効率化できるクラウドツールとして、数多くの管理会社に導入いただいております。

それぞれの企業にあわせたカスタマイズも可能なので、まずは無料体験をお試しください。

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執筆者
Raccoon開発者
牧野雄一郎

中小企業診断士・プログラマー・トライプランニング取締役
精密機器メーカーでの製造業エンジニアの出身、現在は中小企業向けフルカスタムのアプリ開発で、設計、実装、運用を全てこなすフルスタックエンジニアとして活躍中。製造業出身+診断士+プログラマーとして、経営と現場の両方にとって有益で使いやすい情報システム開発を実現していることが特徴。

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